「あなたのふるいへやばきにも ねむたがりかぞくがすんでいるかもしれない」
『ねむたいひとたち』M.B.ゴフスタイン作、谷川俊太郎訳、あすなろ書房、2017 amazon
約12cm、手のひらサイズのましかくの表紙には、目を閉じている4人の家族。もしかしたら、立ったまま眠っているのかもしれません。この4人、実は、ねむたがりの小人さん家族なんです……。
いつもねむたいねむたがりさん、「あああああはーふ」とあくびして、「ううううううーん」とのびをして、「ふむむむむむむ」とにんまりします。そしてころんと転がって、「すーすーくーくー」。
ねむたいひとたちは、なんだかとっても幸せそう。夢と現実を行き来しているような、そんな表情を見ているうちに、こちらもふわふわした気分になってきます。
そうなってきたらぜひ、忙しいことも心配していたことも忘れて、力を抜いて、小さな幸せに身をゆだねてみてください。
大人の方にも人気の絵本ですが、子どもだって、とうさんが探してきてくれる、夜寝る前のココアとクッキーには目を丸くしてうらやましがり(なにせ、歯みがきをしないでねむっちゃうんですから!)、スリッパのかげにはねむたがりの家族を探します。もちろん、かあさんのねむりうたには夢心地……。
幅広い年齢で楽しめる絵本です。
絵本のカバーを外すと現れる、とても美しい青も、お見逃しなく。
にこっとポイント
- 今、一番贈りたい、おやすみなさいの絵本です。
- 心を身体を、優しく穏やかにしてくれます。
(にこっと絵本 高橋真生)