細菌ミンと、ミクロの世界へ冒険しよう!

このほんをなめちゃダメ! ばいきんがいっぱい

『このほんをなめちゃダメ!ばいきんがいっぱい』イダン・ベン・バラク文、ジュリアン・フロスト絵、福本友美子訳、PHP研究所、2018 amazon

文章の中に「・」が一つ。そして、「細菌は この てんの うえに 34,22,167こも いる」!?

そのくらい、小さい細菌たち。実は、お腹の中にだって、南極にだって、朝ごはんの中にだって、どこにだっている身近なものです。

青くて小さい細菌のミンと友達になって、小さい小さい細菌たちの世界をのぞいてみます。本や手、シャツや、はたまたおへその中まで……。かわいくキャラクター化された細菌たちと、ちょっと力の抜けるそのセリフにも注目です。

細菌たちの世界はどんな世界? 実際に触ってみよう

『このほんをなめちゃダメ!ばいきんがいっぱい』は、ミクロまで寄って細菌に出会うことのできる、科学絵本です。

描かれている◯から指に細菌たちをくっつけて、いろいろな場所へ移っていくなど、参加しながら読めるのがとても楽しいところ。

たとえば歯。ものすごく近くで見るとぐちゃぐちゃの氷河みたい、と普段は見ることのできない、ミクロの世界には驚きの連続です。

細菌たちをよく知って友達になれるのは、いいこと!

題名に「ばいきんがいっぱい」とあるので、少しドキリとしてしまいますよね。

でも、この本の原題は、『DO NOT LICK THIS BOOK』のみ。この本の作者たちは、細菌たちを「ばいきん」と恐れるのではなく、友達になってうまくつきあってほしいという思いでこの本を作ったのではないか、と私は思うのです。

細菌たちは人間にとって悪い働きをするものも、良い働きをするものも、無害なものもみんな、私たちが思っている以上に身近にいる― この本は、それに気づかせてくれます。

風邪がはやる季節、「手を洗って!」「うがいをして!」大人が口をすっぱくして言っても、水が冷たくて……面倒くさくて……子どもたちはなかなか気が進まないかもしれません。

でも、この本で細菌たちのことを少しでも知ることができたら、気持ちよく歯磨きや手洗いをすることができるようになるかもしれませんね。

おどかすのではなく、知ること。それが子どもたちにとって、必要なことなのではないでしょうか。

にこっとポイント

  • 大腸菌やレンサ球菌、真菌やコリネバクテリウムなど、可愛くキャラクター化された細菌たちに親しみながら、写真でミクロの世界をのぞくことができます。
  • 普段は見ることのできない顕微鏡の中の世界を見ることによって、新しい興味、生活の中の好奇心へ、つなげていくことができるかもしれません。
  • 手洗い、歯磨きになかなか気が進まないお子さんにも。まずは「知ること」で世界が広がる絵本です。

 

(にこっと絵本 Haru)

おすすめの記事