「チョコレート、ひとつ」ね。
子どもが最初に覚える数は「1」。
まずは、身の回りにあるもので「1つ」を覚えることが多いのではないでしょうか?
そうして、だんだん「1」と「1じゃない」、「1」と「たくさん」、「1」と「その他の数」という風に、理解が深まっていくのです。
カラフルな風船がたくさんで、「何個あるのかな?」と興味がわくのが、こちらの絵本『100』。
『100』名久井直子さく、井上左由紀しゃしん、福音館書店、2016 amazon
ページをめくると、積み木が「1」― 「1個だね。」
さてさて、次のページはどーんと「100」個の積み木のお城が登場です。
「いいなー。たくさんの積み木。やってみたーい!」― 読み聞かせの場では、子どもたちから自然とこんな声が聞かれました。
100個の中には、赤や青、黄色い積み木もありますし、四角もあれば三角も丸もあるようです。
でも、形が変わったって、色が変わったって、大きさが変わったって、「1」は「1」。
子どもはいつ、そのことに気が付くのでしょうか?
そして、集合体で「100」。散らばっても「100」。これを教えてくれるのは輪ゴムです。さらに、長くても「1」。切ってバラバラにしたら「100」になるのは、金太郎あめでした。
この後も、いろんな「1」と「100」が続きます。
白地の背景に、鮮やかにパッと目を引く写真。
大勢の読み聞かせでも、大活躍間違いなしの一冊です。
にこっとポイント
- 美しい写真で「1」や「100」が実感できる絵本です。
- 大勢の読み聞かせにもおすすめです。
- 少人数で読む時は、ぜひ、一緒に数を数えてみてください。本当に「100」あるでしょうかね?
(にこっと絵本 森實摩利子)