1週間なら木曜日、1年なら2月が一番つらい…… という嘆きを、それこそ何度も聞いたことがあります。
気持ちの切り替わる節目(週末や年度末)までもう一歩。ゲームでいうならHPもMPも、もう尽きそうなのをギリギリ持ちこたえている感覚。
さらに言うなら2月は、年度末に向かって忙しくなるし、イベントは多いし、ちょっとずつ春が来ているのは感じられるのに、すごく寒かったり大雪だったりするし、花粉症もひどくなるし……。
そんなときにおすすめなのが、こちら、『そりゃあもういいひだったよ』です。

『そりゃあもういいひだったよ』荒井良二作、小学館、2016 amazon
ぬいぐるみのクマくんは、初めてお手紙をもらいました。
本物のクマが、月が丸くなったら遊びに来てください、と誘ってくれたのです。
「そりゃあもう いいひだったよ!」
飛び上がって喜んだクマくんは、意気揚々とお出かけします。

その道中、会う人はみんな優しくて、クマたちの集まりも楽しくて、クマくんは何度も言うのです。
「そりゃあもう いいひだったよ!」
もちろん、クマくんにも、さびしいことだってあるんです。
でも、それ以上にことばにしている、そりゃあもう素直な「おいしかったあ!」「うれしくて うれしくて」を聞いているだけで、じわじわと心があたためられます。
そして、あれこれに振り回されて鈍っていた幸せセンサーが、少し、戻ってくるような気がするのです。
明るくて、元気で、どこか深遠な雰囲気の絵からも、エネルギーをもらえます。まん丸で透明な、お月さまのような心持ちになれてしまうかもしれません。
そして、ちょっとしたいいことに、「そりゃあもう」と言いたい気がしてくるのですよね。
さしずめ今日の私なら、こんな絵本を読めたこと。「そりゃあもう いいひだったよ!」。
にこっとポイント
- 穏やかで明るく、読んだ後、幸せで前向きな気持ちになる絵本です。
- 表紙を開いた部分には「4クマまんが そりゃあもういいひだったよ」「by Arai Ryoji」が描かれているのが、とても好きです。裏表紙側には自由にかける枠があるので、ぜひおためしくださいね。
(にこっと絵本 高橋真生)









