赤ちゃん絵本の醍醐味って、ページをめくるとパッと違った展開が広がって、ハッとしたり思わずクスッとなったりするところだと思うんです。
この作品もそう! 『ねこ ときどき らいおん』。
『ねこ ときどき らいおん』藤本ともひこ作、講談社、2013 amazon
「ねこ ときどき」
(ページをめくると)「らいおん!」
(ぺーじをめくると)「がお がお がおー!」
こんな感じで、3ページが1セットで展開していきます。
さるはゴリラに、そしてぱんだやきんぎょも登場しますが、何になるのかは、読んでからのお楽しみ。
似たような展開かな~?と匂わせて、その期待をユーモアで見事に裏切ってくれるのです。
イラストもカラフルでかわいらしく、遠くから見ても楽しめますし、少し大きくなった子には先の展開をクイズにするなど、楽しみ方の幅も広がります。
この小さな絵本の少ないページ数で、よくぞここまで楽しめるものに……。
赤ちゃん絵本は、魅力がたっぷり詰まっていますね。
にこっとポイント
- 似たような展開かと匂わせつつ、その期待をユーモアで見事に裏切ってくれる、魅力的な赤ちゃん絵本です。
- この作品は、もともとEテレ「おかあさんといっしょ」で流れていた歌遊びなんです。作者の藤本ともひこさんのHPでは、遊び歌も紹介されています(https://tanukiss.com/creation/library/book009)。
(にこっと絵本 森實摩利子)