紙吹雪が舞う中、きつねが、ふさふさの立派なしっぽをぴんと持ち上げて、きりっといい顔していますよ。
『しっぽがぴん』おくはらゆめ、風濤社、2015 amazon
このしっぽ、「ぴん」と持ち上げることあれば
「たらり」とたらすこともできるんです。
他にも、猫やカメが登場し、しっぽを「ぴん」としたり、「たらり」としたりしています。
きつねのふさふさのしっぽ。猫の長いしっぽ。かめのちょろりと短いしっぽ。
「ぴん」も「たらり」もできるのって、ステキなことだと思いませんか?
私にはしっぽはありませんが、「ぴん」とするとしたら、背筋を伸ばして何かがんばるときでしょうか。
「ぴん」と張りつめているばかりでは疲れるので、適度に力を抜いて、リラックスしますよね。それが、「たらり」になるのかな?
「たらり」があるから「ぴん」とできるし、「ぴん」としたから「たらり」とできる。
「ぴん」「ぴん」「たらり」「ぴん」「たらり」
リズムよく、歌うように、読みたいものです。
「ぴんもたらりもあっぱれよ」
にこっとポイント
- 「たらり」があるから「ぴん」とできるし、「ぴん」としたから「たらり」とできる。がんばる人、がんばりすぎてしまう人に、読んでいただきたい絵本です。
- ハルジオンやたんぽぽ、菜の花などなど、背景には春の草花が描かれています。これからの季節にもピッタリですね。
(にこっと絵本 森實摩利子)