『マトリョーシカちゃん』加古里子文・絵、ヴェ・ヴィクトロフ原作、イ・ベロポーリスカヤ原作、福音館書店、1992 amazon
お人形のマトリョーシカちゃんが、「おきゃくさんを よぶことに しましょう」と思いつき、「どうか わたしの ところへ あそびに きてください。ドナーシャも クラーシャも ダーシャも まっています」と、はり紙を出します。
そしてお客さんがやってきましたが、家の中には、マトリョーシカちゃんしかいません。
うそをつかれたと思い、怒ってしまったお客さん。マトリョーシカちゃんは、どうするのでしょうか?
マトリョーシカ人形の魅力伝わるストーリー
人形を上下に分割すると、一回り小さい人形が入っていて、その人形の中にも、また一回り小さい人形が入っていて、またその中にも……という、ロシアの民芸品・マトリョーシカ人形。
私も、お土産でもらったときはうれしくて、何度も出し入れをしてみたり、中の人形を全て横一列に並べて見比べてみたりしたのを覚えています。この絵本を読んだとき、「そうそう、こんな感じで、次の人形が登場するんだよね」と、その感動がよみがえりました。
最初の場面では寂しそうなマトリョーシカちゃんが、次々と増えていく仲間と、「ずんたか ずんたか」とても楽しそうに踊っている姿には、心から「よかったね」と思えます。
マトリョーシカ人形を知っている子にも、知らない子にも、かわいらしくてちょっと不思議なマトリョーシカ人形の魅力が伝わる一冊です。
にこっとポイント
- ロシアのマトリョーシカ人形の魅力が伝わってきます。
- 見返しには、雪が描かれています。寒い冬に、あたたかい気持ちになれる一冊です。
- おはなし会で、本物のマトリョーシカ人形も用意すると、子どもたちがとても大きく反応してくれました!
(にこっと絵本 SATO)