赤ちゃんの頃から親子で楽しんでいた絵本の時間も、お子さんが文字が読めるようになったときや、小学校にあがったときに、やめてしまうご家庭が多いようです。
でも、それはもったいない! 実は、両方とも、まだまだ続けてほしい頃なのです。
今回は、読み聞かせをいつまで続けたらいいのか、というご質問にお答えします。
Q. 4歳で、文字が読めるようになりました。読み聞かせはやめていいでしょうか?
A. 「読んで」と言われたら、読んであげてください。
子どもが文字への興味を持ち始めるのは、4~5歳と言われています。でも、最初は知っている文字の拾い読みが多く、ことばのつながりはなかなか理解できません。すらすら読んでいるようでも、読めない文字を、読んでもらった記憶で補っていることもあります。
文字を覚えたての小さな子どもが、一人で物語を味わうのは、大人が思う以上に難しいことなのです。
いつまで、とは言わず、小学校の中学年や高学年でも、「読んで」と言われたら読んであげてください。学年が上がってきたら、絵本だけでなく、長編のファンタジーなど少しずつ一緒に読むのもいいですよ!
Q. 子どもが小学校に入学しました。音読の宿題が好きなせいか、絵本も、自分が読みたがって私には読ませてくれません。
A. お子さんとお母さん、それぞれ1冊ずつ読んでみてはいかがでしょうか?
「読むのに一生懸命になり過ぎて、今までのようにお話を楽しんでいないように思うのですが、これでいいのでしょうか」というお母さんのお悩みです。
こんなときは、お子さんの「読みたい!」という意欲を尊重しつつ、お話の世界も楽しめるように、それぞれ1冊ずつ読むのはいかがでしょうか?
小学校1年生なら、ことばのリズムが楽しいものがおすすめです。お子さんは、音そのものだけでなく、音を出す楽しさを体感できます。そしてお母さんが、深く入り込めるような内容の絵本を読んでみてください。
また、物語の登場人物の一人のセリフをお子さんにお願いするのもいいですよ。読み慣れた絵本から始めて、幼年童話など文字の多い子ども向けの本を少しずつ増やしていくと、読書の幅も広がっていくと思います。
(にこっと絵本 高橋真生)