アメリカ生まれのスーパーポジティブキャット、その名もピートは、ちょっとおとぼけ顔のねこちゃんです。
『ねこのピート だいすきなしろいくつ』エリック・リトウィン作、ジェームス・ディーン絵、大友剛訳、長谷川義史文字絵、ひさかたチャイルド、2013 amazon
大好きな白い靴を履いてお出かけしたピートは、うれしくって歌います。
「しろいくつ かなりさいこー」
ところが、なんてこった! イチゴやブルーベリーの山、泥んこを歩くうちに、真っ白い靴がどんどん汚れちゃうんです。
でもピートはスーパーポジティブ。それも全部「かなりさいこー!」と、歌って前に進んでいきます。
実は、ピートにはモデルになった猫がいます。それは、絵を描いたジェームス・ディーンさんの、保護施設から引き取られた黒猫。ピートは彼が絵を描いているときに膝の上に座り、彼の後をつけ、アトリエのまわりを散歩し、ジェームスさんの隙を見ては飲みかけのコーヒーをなめたりしていたんですって。
ピートみたいに、周りで起こることに柔軟に対応したいなぁと、いつも思う私です。
嫌なことがあったりしんどいことがあったりする時こそ、顔をあげて前に進む。そう、歌も歌いながらね。
ピートは言います「そう、それが大事」。
きょうも、かなり、さいこー!
にこっとポイント
- 絵本の最後には楽譜がついています。ロックンロールな感じで、ノリノリで歌ってみてください。作者が歌っている動画もありますよ! → https://nekonopete.jp/
- シリーズの他の作品、『ねこのピート だいすきなよっつのボタン』『ねこのピート はじめてのがっこう』もぜひどうぞ。
(にこっと絵本 森實摩利子)