『しゅわしゅわ村のおいしいものなーに?』くせさなえ、偕成社、2013 amazon
ここは、おいしいものがいっぱいある、しゅわしゅわ村です。
男の子が、手に何かを持っています。「あまくて つめたい とけるもの これ なんだ?」次のページをめくると、男の子が、アイスクリームをペローン、ペローンとなめています。「とける」という手話も、絵で描かれていますよ。
では、もう一問。「あつくて パリパリ とどけてくれることもある これ なんだ?」「ぱくぱく ぱくぱく ピーザ」― このように、絵本はクイズ形式で進んでいき、答えのページの見開き左側には、簡単にできる手話の絵も一緒に描かれています。
身近な食べ物をテーマに、楽しみながら、手話に親しむことができます。
おいしい食べ物と一緒に、手話も覚えちゃおう!
アイスクリームにバナナやピザ、出てくるのは、子どもの好きなものばかり。だからこそ、「とける」「おいしい」等、その食べ物に関連する手話も、すぐまねしたくなります。
読み聞かせのときは、各ページを読んだ後、実際に手で動作をして、みんなにもやってもらう参加型にすると、盛り上がります。巻末の解説には、たとえば「おいしい」だと「手のひらで ほおをかるく 2かいたたく」などの補足説明があり、参考になりますよ。
また、絵も、ユーモアいっぱいです。アイスクリームを食べている男の子の地面では、アリが男の子のこぼしたアイスをもらっていたり、ピザの場面では、「どこまでのびるの!?」と、びっくりするくらいのびるチーズが描かれていたり……。
魅力的な絵と、いつの間にか自然に覚えてしまう手話、両方うれしい、一石二鳥の絵本です。
にこっとポイント
- おいしい食べ物と一緒に手話も紹介しています。
- 見返しに指文字、巻末に手話の探し絵等も、描かれています。
- しゅわしゅわ村の「手話ではなそう」シリーズでは、「どうぶつ」「たべもの」「だじゃれ」「のりもの」等も出版されています。
(にこっと絵本 SATO)