大きくておいしそうなフルーツケーキが、表紙いっぱいに描かれています。ページをめくると、ケーキを作るお道具や食材が現れます。材料を確認してから、さぁ! フルーツケーキを作りましょう。
『フルーツケーキ いただきます』岡村志満子 さく、ポプラ社、2013 amazon
まずはスポンジにクリームを「ぬーりぬり」。次はスライスしたいちごを「ぽんぽんぽん」。スポンジを重ねてはクリームをぬって、いろいろなフルーツをのせていきます。いったい、どこまで重ねていくのでしょうか。
そうして、でき上がったフルーツケーキに歓声が上がります。だって、本当においしそうなフルーツケーキなのですから!
「クリームをぬーりぬり」「いちごをぽんぽんぽん」といった場面は、読み手が手を動かしながら読むと、聞き手の子どもたちも同じようにしてくれます。読み手も聞き手も一緒にフルーツケーキを作っているのです。
切り分けて「いただきま~す」の場面では、子どもたちがおいしそうに食べるまねをしてくれました。
この絵本はしかけ絵本でもありますが、タイトルに作るものが書かれているので、子どもたちは見通しを持って、ケーキ作りを楽しんでくれるのだと思いました。姉妹編として同じ作者による『サンドイッチいただきます』があります。こちらもぜひ、ご覧ください。
にこっとポイント
- 大きいフルーツケーキ、小さなフルーツケーキ……。手の動きを変えながら色々なケーキを作っても面白いと思います。
- 実際にご家庭でも作ることができたらいいですね。
(寄稿:絵本専門士<東京都> 鴫原晶子)