山からやってきた「おさるちゃん」は、マッサージの勉強をしながら、整骨院で働いています。
『おさるちゃんのおしごと』樋勝朋巳、小学館、2021 amazon
そして月に一度、山に帰り、山の仲間をマッサージしてあげています。お手伝いをお願いした友だちの犬のペロと山へ向かうと、みんなが、おさるちゃんが来るのを楽しみに待っていてくれました。
最初の患者さんは、ひざの悪い、おさるのおばあちゃんです。おさるちゃんは、「ひざがよくなりますように」とマッサージをしてあげます。
次々にやってくる患者さんたち。さて、どんな動物がやってくるのでしょうか?
一生懸命お仕事をするおさるちゃんが魅力的!
「せいこついん」と聞いても、どんなことをするところかを知らない子どもが多いかもしれません。けれども、お話を通して、仕事内容やおさるちゃんの仕事への向き合い方、やりがいなどがわかるようになっています。
また、登場する患者さんには、いろいろな動物がいるので、親しみを持てる動物がきっと見つかります。
なにより、おさるちゃんにマッサージをしてもらうと、みんなとても気持ちよさそうな表情をするのです。読みながら、「私も、おさるちゃんにマッサージをしてもらいたい!」と思ってしまいました。
患者一人ひとりの症状に寄り添い、身体をマッサージしていくおさるちゃんを見ていると、あたたかい気持ちになり、心もほぐれますよ。
にこっとポイント
- 「せいこついん」で働いているおさるちゃんが、山で1日、お仕事をする物語。絵は、銅版画です。
- 見返しに描かれた、おさるちゃんの帽子のコレクションも、カラフルで楽しいです!
- 今回、同行した犬のペロが主役の『ペロのおしごと』も、おすすめです。
(にこっと絵本 SATO)