梅雨が明けると、空がパッと明るくなった気がします。
厚かった雲も去って、灰色だった空がブルーに変わりました。そして、お日様が元気いっぱいに照らし始めましたよ。
さあ、夏がやってきました。汗をかき、セミが鳴き、ひまわりが咲き、子どもたちのお待ちかねの夏休みが、もう始まりますね。
力強い太陽と女の子の明るい笑顔が印象的な、『わたしがおひさまだったら』。
『わたしがおひさまだったら』(「こどものとも」2004年11月号)片山健作、福音館書店、2004 amazon
わたしが、おひさまだったら、みんなに「おはよう」っていうな
片山健さんのダイナミックな描き方が、夏の魅力を最大に表現してくれています。
お日様は、元気をくれます。
お日様にあたった洗濯ものやお布団は、よく乾いて、ふんわりしていい匂いがします。野菜や果物も、お日様の力で甘く大きく育ちます。お日様の下で遊ぶ子どもたちの笑顔も、お日様に負けないくらい輝いて見えます。
たくさん遊んだ後は、夕日となって帰っていきます― 「さよなら」「またね」「あしたもあそぼうね」。
子どもの頃、夏休みに外でめいいっぱい遊んで、汗をたくさんかいて真っ黒に日焼けした思い出がよみがえります。
すっかり大人になった今、暑さばかりを気にして「涼」を求めてお日様を避けがちなのですが、この夏は、お日様とも仲良くして、夏を楽しみたいなと思います。
にこっとポイント
- 片山健さんのダイナミックな描き方が、夏の魅力を最大に表現している、力強い太陽と女の子の明るい笑顔が印象的な絵本です。
- この絵本を楽しんだ後に、「私がもし〇〇だったら……」と想像ごっこをするのはいかがでしょう? 「〇〇」の部分を子どもさんが考えてお題を出すのも、楽しいかもしれませんね。
(にこっと絵本 森實摩利子)