『やさいさん』は、葉の形や野菜の質感まで丁寧に描かれた野菜が魅力の、赤ちゃんから親しめる楽しいしかけ絵本です。
『やさいさん』tupera tupera作、Gakken、2010 amazon
畑に収穫にやってきました。土の中から、葉だけをのぞかせている野菜がいます。
土の中に埋まっている野菜をよく見ると、葉は細かく切れ込みがあり、オレンジ色の頭がのぞいている…… 「誰なんだろう?」としかけを縦にめくってみると、
「すっぽーん にんじんさん」が登場します!
縦に開くとダイナミックに野菜たちが登場するこのしかけのページが、子どもたちは大好きです。
はじめは、一部の姿しか見えない野菜にワクワク。
そしてそのうち、「この葉っぱの形はなんの野菜だろう?」と、見えている部分に注目し始めるのです。
すると、先を急ぐようにしかけのページをめくって、「当たった! やったー!」と夢中になっていくのです。
この絵本は、「やさいさん やさいさん だあれ」「すっぽーん」のくり返しがわかりやすく、赤ちゃんも大喜びしながら読めます。
ごろごろと無骨な顔のじゃがいもさんに、お化粧をしてすました顔のかぶさん。野菜さんたちそれぞれのキャラクタ設定にも注目です。
赤ちゃんのファーストブックに、親子の仲良しタイムに、子どもが一人でじっくりとページをめくって楽しみたい黙々タイムに― さまざまな場面、たくさんの人が味わえる、楽しいしかけ絵本です。
にこっとポイント
- 縦に開くしかけでページの変化を楽しみながら、葉の形や実のつき方をクイズ感覚で自然と知ることができます。
- シリーズで、『くだものさん』もあります。果物たちが木になる様子を、絵本を通して読むことができます。
(にこっと絵本 Haru)