『びっくりゆうえんち』川北亮司文、コマヤスカン絵、教育画劇、2013 amazon
「たのしい のりもの いっぱい ぱい どれに のろうか こまる まる」― こんなリズミカルな文から始まる、『びっくりゆうえんち』。
「ウェルカム ワンダーランド」と書かれたゲートの向こうは、コーヒーカップやメリーゴーランドなど、いろいろな乗りものでいっぱいです。
「あれに のりたい!」と、なつきちゃんが指をさしたのは、ジェットコースター。
ジェットコースターは、ゆっくりゆっくりのぼり、そして、「ガゴン ゴゴン ガガン ゴゴン ガゴン ゴゴン ガガン ゴゴン ガガガガガガガガガーッ!!」と、真っ暗なトンネルに吸い込まれていきます。
トンネルを抜けると、魚たちが気持ちよさそうに泳ぐ「びっくり びっくり あおい うみ」や、ゾウやキリンやフラミンゴなど、たくさんの動物がいる「びっくり びっくり みどりの そうげん」……!?
さて、次にジェットコースターが通るのは、どんな世界でしょうか?
「びっくりゆうえんち」、どう楽しむ?
この作品の最大の特徴は、とても細密に描かれた絵です。
たとえば、遊園地全体が見渡せる場面でも、遠くの乗りものに乗っているお客さんまで一人ひとり丁寧に描かれているし、草原に描かれた動物も、多過ぎて数え切れないくらいほど。
細かい部分まで目を凝らして見てみたくなり、「こんなところに、こんなものが描かれている!」と発見しては、うれしくなります。
ジェットコースターのスピードのままにテンポよくページをめくっても、1ページ1ページゆっくり読んでいっても楽しめます。
あなたもぜひ一度、「びっくりゆうえんち」に入場してみませんか?
にこっとポイント
- 「びっくりゆうえんち」のジェットコースターに乗り、様々なびっくりな世界を巡るユーモラスな絵本です。細密な絵とリズミカルな文に、注目です!
- 見返しには、いろいろなジェットコースターが、裏見返しには、絵本に登場する魚や動物の名前が、紹介されています。
(にこっと絵本 SATO)