「いらっしゃいませ!」
「こんにちは!」
「ありがとうございます!」
「またいらしてくださいね!」
先日立ち寄ったお店のレジのお姉さんの、元気なあいさつ。マスクをしていても十分に伝わる満面の笑顔。そしてよく通る、明るい声でした。
それほど広くない店内はその声に満たされます。あったかい、ホワンとした雰囲気で、私は気持ちよく品物を選んでいました。
あいさつの絵本と言えばこちら。
『まめうしくんとこんにちは』あきやまただし作・絵、PHP研究所、2008 amazon
『まめうしくんとこんにちは』は、ことばと感情が一つになることに気づき、それを楽しむ絵本です。
人と人が出会った時に話すことば、「あいさつ」。
短いことばで、種類はいろいろ。誰に言うか、どんな気持ちのときに言うかなど、同じことばでも言い方は一つではありません。
コロナ禍でマスクの日々、声はこもるし表情も見えにくい。こんな時期だからこそ、あいさつが相手にきちんと届くよう工夫したいものですね。
ところで、先ほどのお店の話ですが…… 今度は私がレジをしてもらう番になりました。
すると、「こんにちは~!」に続き、「この商品、今日出たばかりなんですよ~。お客様がお買い上げ第一号です! ありがとうございますー!」。
「えっ、そうなの?! 私、第一号?」…… なんて心の中で驚きながら「そうなんですね。かわいいから選んじゃいました。そんな風に喜んでもらえて、なんかうれしいです。ありがとう!」と返します。
とっても良い気分でお店を後にし「……また来よう!」と心に決めたのでした。
にこっとポイント
- ことばと感情が一つになることに気づき、楽しめる絵本です。
- コロナ禍でマスクの日々だからこそ、あいさつが相手にきちんと届くよう工夫したいものですね。
(にこっと絵本 森實摩利子)