とらねこ大将と愉快な仲間と一緒に、あなたも冒険しませんか?
『11ぴきのねこふくろのなか』馬場のぼる、こぐま社、1982 amazon
11ぴきのねこが、遠足へ行きました。とらねこ大将を先頭に道を歩いていくと、お花畑と「花をとるな」という立て札を発見します。でも、ねこたちは「いっぱい さいているから ひとつくらい」と、お花を1本ずつ取りました。
先に進むと、今度は「橋をわたるな」の立て札が。しかし、ねこたちは、危険な橋を渡って歩いていきます。そうすると、またまた禁止の立て札が出てきて……。
立て札に逆らって進み続けたら、「ウヒアハ」という化けものに捕まってしまったから、さあ大変! ねこたちは、このピンチをどう切り抜けるのでしょうか?
ねこたちから学ぶ、協力して切り抜ける爽快感!
「してはいけない」と言われると、やってみたくなるという経験、あなたにもありませんか? 本当はいけないことなのに、「みんなでやれば大丈夫」という集団心理。
結果、捕らわれの身となってしまったねこたちですが、ウヒアハをやっつけるために考えた作戦は、実に見事!
ピンチに陥っても、みんなで力を合わせれば、切り抜けることができるということを、ねこたちと一緒に冒険しながら学べます。
「11ぴきのねこ」シリーズについて
『11ぴきのねこふくろのなか』は、全6冊ある「11ぴきのねこシリーズ」の中の1冊です。他には、
- 『11ぴきのねこ』(1967)
- 『11ぴきのねことあほうどり』(1972)
- 『11ぴきのねことぶた』(1976)
- 『11ぴきのねことへんなねこ』(1989)
- 『11ぴきのねこどろんこ』(1996)があります。
さらに、『11ぴきのねこマラソン大会』(こぐま社、1992)という絵巻絵本も出版されています。
『11ぴきのねこ』では産経児童出版文化賞、『11ぴきのねことあほうどり』では、文芸春秋漫画賞を受賞するなど、世代を超えて楽しめるロングセラーシリーズです。
にこっとポイント
- 幅広い年齢層で親しまれているねこたちの冒険、きょうだいで一緒に読むにも、おすすめです。
- 作者の馬場のぼるさんは、手塚治虫さんと親交が深かったことでも有名です。
- ウヒアハのしっぽにも注目してみて下さい。馬場のぼるさんのユーモアセンスを感じることができますよ。
(にこっと絵本 SATO)