児童クラブで、小学生対象のおはなし会を行いました。今月のテーマはクリスマスです。
企画の工夫や子どもたちの反応もご紹介します。おはなし会のプログラムを考えるときの参考にいかがでしょうか?
12月のおはなし会プログラム(小学生対象)
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- オープニング 赤鼻のトナカイ(リコーダー演奏)
- 始まりの歌
- となかいはなぜサンタのそりをひく?(絵本)
モー・プライス 文、アツコ・モロズミ 絵、松野正子 訳、岩波書店、1994 amazon
アツコ・モロズミさんの素晴らしい絵が圧巻です。そして、ユーモアたっぷりのストーリー。少し長めなので、最初の1冊に!
- クリスマスにはおくりもの(絵本)
五味太郎 作、絵本館、1980 amazon
サンタさんにもプレゼント! 短いけれど、あたたかな気分になれる絵本。絵がはっきりしていて、ストーリーも分かりやすい五味さんの絵本は、『まどからおくりもの』とあわせて、クリスマスの定番です。
- クリスマスのてんし(絵本)
エルゼ・ヴェンツ‐ヴィエトール 作・絵、さいとうひさこ 訳、徳間書店、2009 amazon
とても凝った作りの絵本です。裏表紙には窓があり、天使たちの顔が見えます。カラーとモノクロで描き分けられていて、クリスマスの意味を考えさせてくれます。子どもたちの心に届くようにと願いをこめて、少しゆっくり読みました。
- ゆめのゆき(絵本)
エリック・カール 作、あおきひさこ 訳、偕成社、2002 amazon
途中からセロファンのページが出てきます。ゆっくりページをめくり、どんな動物がかくれているのか、子どもたちと楽しみました。最後のボタンのサプライズは、どの子も目をまん丸にしていましたよ!
- クリスマスの12にち(ペープサート)
エミリー・ボーラム 絵、わしづなつえ 訳、福音館書店、1999 amazon
この絵本をお手本に作成したペープサートを使って、マザーグースの積み重ね歌を歌いました。子どもたちの中からボランティアを募ったところ、ほとんどが手を挙げてくれ、じゃんけんで2人を選抜。スタッフとあわせた6人が、2本ずつ絵を持って、リハーサルなしでのぶっつけ本番に挑戦! 楽しい発表になりました。
- 赤鼻のトナカイ(手話の歌)
- 終わりの歌
おはなし会のポイント― 企画のときに意識したこと、絵本選びのコツ
年に1度のクリスマスおはなし会ですから、できるだけ良質な絵で、文章も分かりやすい絵本を選びました。また、絵本の作りの凝ったものを入れることで、サプライズ感を出しました。
練習会で実際に読みあい、めくりの速さや、読みの速度などのチェックをします。たくさん持ち寄った中から、4人の読み手の個性が生かせる選書をし、段々子供たちの気分が上がっていくような流れを作りました。
子どもたちの反応や感想
終わった後も和室から出ていかずに、絵本に集まってくる子供たちが多かったです。
特に人気だったのは、『ゆめのゆき』。セロファンとボタンに興味深々。『クリスマスのてんし』も人気で、かわいい天使の絵に見入っていました。
ペープサートのお手伝いをしてくれた子は、自分は見ることができなかったのがちょっと残念だったと言いにきてくれました。予想外の意見に少し慌てましたが、図書館のおはなし会で再演するのを見にきてほしいと招待しました。
にこっとポイント
- 小学生は、正直です。そして、厳しいです。丁寧なプログラム作りが成功のポイントです。
開催情報
- 日時: 2017年12月/土曜日の午前中30分
- 対象: 放課後児童クラブ(学童保育)の小学生
- 場所: 放課後児童クラブの和室
- 対応者: 公立図書館所属のボランティアグループ 4人
- 参加者: 30人
(寄稿:絵本専門士<北九州市> Mako)