ここは、寂れた通りのくつやさん。ある日の夜、「ごめんください」とやってきたのは、顔に3つ目がある、ちょうちんこぞうでした。

『くつやさんとおばけ』いわさきさとこ、BL出版、2020 amazon
くつやのおじいさんはびっくりして逃げ出しましたが、「まってー! どうか はなしを きいてください!」と、ちょうちんこぞうも必死です。
結局、おじいさんは、最近アスファルトの道ばかりで足が痛くてたまらないと悩むちょうちんこぞうに、靴底がやわらかい運動靴を履かせました。
次の夜、ちょうちんこぞうが、てんぐを連れてやってきました。
最近めっきり木が少なくなってしまったので、電柱から電柱へと飛び移っていたら、下駄が折れてしまったとのこと。

くつやさんは、てんぐに、かかとが頑丈な皮のブーツを履かせました。
その次の夜には、噂を聞きつけたおばけたちが、お店に押し寄せてきて……。
さて、どんなおばけが、どんな靴を履かせてもらうのでしょうか。
読み終わっても、また開きたくなる絵本
『くつやさんとおばけ』の表紙には、くつやのおじいさんと、いろいろなおばけたちの足元が描かれていましたね。運動靴、長靴やサンダルなど、その足元を見ているだけでも、わくわくしてきます。
おばけといえば、草履や下駄をはいているのが当たり前だと思っていましたが、現代ならではのおばけたちの悩みに、「それは大変!」と、くつやのおじいさんと同じ気持ちになっていました。
絵本作家の黒井健さんは、表紙カバー袖に、こんなことばを寄せています。
1回目はお話を楽しんでください。2回目ももう一度お話を楽しんでください。さて3回目は絵を見てください。
その通り、『くつやさんとおばけ』は、読み終わってもまた開きたくなる絵本です。
くつやのおじいさんとおばけたちとのあたたかい交流が素敵ですし、カラフルで迫力あるおばけたちですが、表情豊かに描かれているため親しみも持て、とても魅力的です。
ページの隅々まで楽しみながら、文章には書かれていないおばけについても想像をふくらませてみると、おはなしの世界が広がります!
にこっとポイント
- 寂れた通りのくつやのおじいさんとおばけたちとの交流を描いた物語です。くり返し何度でも楽しむことができます。
- にぎやかになった商店街で、どんなおばけが何を売っているのかにも注目です!
(にこっと絵本 SATO)









