
『チューリップさいた』くすのきしげのり文、よしむらめぐ絵、Gakken、2024 amazon
今日は、園のみんなで春を見つけて、お絵かきです。しんごくんは、花壇の前で絵を描き始めました。
けれども、近くでチューリップの絵を描いていたさきちゃんが、「ああっ、この え ちがう!」としんごくんの絵を見て言いました。

みんなも集まってきて、「なに これ?」「かだんの おはなは、チューリップなのに」「へんだよ!」と、口々に言うので、しんごくんは絵を隠してしまいます。
いったいしんごくんは、何を描きたかったのでしょうか。
『チューリップさいた』は、子どもの小さな思いに寄りそう物語を数多く書かれている、くすのきしげのりさんが文章を手がけています。
また、多くの園児を表情豊かに、一人ひとり丁寧に描かれた、よしむらめぐさんの絵にも注目です。

インパクトのある黒い土の絵を描いたしんごくんや、それを指摘したさきちゃん、しんごくんの気持ちを理解し、みんなにも分かるように伝えてくれる園長先生、たくさんの園児たち…… 読んでいくうちに、読者もしんごくんたちの仲間になった気分になり、自然と笑顔になれます。
春の代表的な花であるチューリップ。赤、黄、紫など、たくさんのカラフルな花が咲きますが、こちらも、きれいな花の部分のみではなく、球根にも目を向けているところが素敵です。
春のはじまりに、手に取りたい絵本です。
にこっとポイント
- チューリップが咲いたの花壇の前で、黒い土の絵を描いたしんごくんを巡る物語。自分と異なる捉え方をする子や、友だちの気持ちに寄り添うことの大切さに気付くきっかけにもなります。
- 巻末のくすのきしげのりさんの思いの込められた「あとがき」も、ぜひ読んでみてください!
(にこっと絵本 SATO)