夏から秋にかけては、お祭りの季節でもありますね。皆さん、楽しんでいらっしゃいますか?
今回ご紹介するのは、金魚すくい名人を目指す男の子たちのお話です。『きんぎょすくいめいじん』。
『きんぎょすくいめいじん』松成真理子作、講談社、2019 amazon
お祭りの金魚すくいで出会った、はるくんとたろうくん。
たろうくんは、商店街の金魚屋さんのお孫さんで、夏休みに遊びに来ているところでした。町の金魚すくい大会で1等賞を目指しています。
たろうくんより3つ年下のはるくんは、今年金魚すくいデビューを果たしたばかり。でも、たろうくんに誘われ、大会を目指して特訓することになりました。
大人になっても金魚すくいが驚くほど下手な私は、特訓の様子をまじまじと見てしまいました。
ストレッチに深呼吸、それからななめにそーっとポイを入れて……。
こうして書くと単純なようですが、やはり実践あるのみ、ですよね。たろうくんは成功しますが、初心者のはるくんは失敗。
でも、すかさずたろうくんのアドバイスが入ります。
はんぶん やぶけたくらいで くじけないこと
まだ はんぶん のこってる
だいじょうぶ! だいじょうぶ!
なんだか、金魚すくいに、人生や生き方を見てしまうのは私だけでしょうか。
その後、大会がどうなったかは、ぜひ絵本をお読みください。透明感のある涼し気な色、やわらかな絵も、暑い時季にぴったりです。
にこっとポイント
- 金魚すくい名人を目指す、男の子たちのお話です。金魚すくいをしたことがないお子さんから、なかなかすくえないお子さんはもちろん、高齢の方にも喜ばれる絵本です。
- 金魚すくいの極意は、日々のチャレンジを乗り切るアドバイスにも通じるように思います。夏のプレゼントにもおすすめです。
(にこっと絵本 高橋真生)