友人が、去年の今頃引っ越しをしました。
小学生の娘さんは、転校先で新しい友だちができるか、大層気をもんでいたそうです。
そんな時に送ったのがこちらの作品でした― 『みちとなつ』。
『みちとなつ』杉田比呂美作、福音館書店、2021 amazon
「みち」と「なつ」は、離れた町で暮らしていました。
みちは、都会に母親と住む物静かな性格でした。猫を飼っています。
なつは、海辺の小さな町に、おじいちゃん、おばあちゃん、弟と家族6人で住んでいます。性格は活発。犬を飼っています。
二人には、違うことはたくさんありました。だけど、同じように小学生で、同じように女の子。
夏休み、海辺の祖父母の家に行ったとき、二人は出会うのです。
出会いのきっかけは、好きなことが似ていたから。
みちは、ハート型の石を集めるのが好きで、なつは、海で洗われて丸くなったガラスを集めるのが好きでした。
出会う前の二人。
そして、出会うことができた二人。
新しい友だちができるのって、こういうことだなぁ。
大人になると、新しい友だちを作るのが少し難しくなります。
ですが、みちとなつのような出来事は、これからの私にも、きっとまだまだあるのでしょうね。
にこっとポイント
- 気の合う友だちは、まだあなたの知らないところにいるかもしれない。作者からのメッセージがステキです。
- 中学生、高校生にも読んでもらいたい作品です。
(にこっと絵本 森實摩利子)