外に出てもスマホの画面ばかりで、周りを全然見ていなかったな、ということ、ありませんか?
そんなときに、この絵本を読むと、ついつい空をじっと見つめてしまうかもしれません。『くも』。

『くも』しおたにまみこ、偕成社、2025 amazon
青空に見慣れた雲が描かれた表紙です。
でも、その雲の下には人に似た顔と身体がついています。雲はまるでぼわぼわした髪の毛のよう。
そして最初の問いかけは、こうです。
くもと めが あったことは ありますか?
絵本の「わたし」は、一度だけあるそうです。雲が、顔をちょっと動かして、目をちょろっと、わたしに向けたのだとか。
ちょっと怖い。でも、なんだかうらやましくなります。
大きくて、明らかに人ではない、どこか神秘的な雲たち。
雲が、小さな水や氷の集まりであるとしながら、わたしは雲について、こんなふうにも考えます。
もし かんがえごとを するのなら、なんとなく ものしりのような きが します。

あああ、わかるー!
この絵本『そら』には、雲という自然の好ましさ、軽やかさ、そして恐ろしさも、すべてが描かれているような気がします。

そして、やっぱり、雲たちと仲良くなりたくなってしまうのですよね。
外に出たら、また、ふとしたときに、どうぞ空を見上げてみてください。
大きな雲に見えにくい小さな私たちですが、もしかしたら、ふと目が合うことがあるかもしれません。
にこっとポイント
- いろいろな雲の姿を描いた、美しく、ちょっと不思議な絵本です。
- 透明感のある油彩が、とても印象に残ります。
- つい、空を見上げたくなりますから、うつむきがちなとき、穏やかな心を取り戻したいとき、はたまたデジタルデトックスしたいときもおすすめです。
(にこっと絵本 高橋真生)









