自分が見てこうだと思ったものが、実は全然違ったってこと、ありませんか?
「バナナでしょ?」と思ったものが、本当はキュウリだったら……?

『じゃない!』チョーヒカル作、フレーベル館、2019 amazon
「じゃない!」は、タイトル通り、「えー、○○じゃないの??」というびっくりが詰まった作品。
ミカンだと思ったものがトマトだったり、イチゴだと思ったものがアサリだったり、レモンやピーマン…… ナスは、さて何なんでしょう?
作者のチョーヒカルさんは、からだや物にリアルなペイントをする作品で注目され、日本国内だけでなく、海外でも注目されるアーティストさんです。
とにかくリアルなので、じーっと目をこらしても、そうじゃないなと思ってみても、だまされてしまう私です。
思い込みだったり決めつけだったりと、あなたの目の前にある物は、本当は「じゃない!」かもしれない。
人は自分が見たいように物事を見る場合があることを、忘れたくないなと思いました。
世界は広いのだから、いろんな見方があっていいはず。
自分の思考をぐーんと広げ、コチコチの頭を柔らかくしてくれる作品です。

にこっとポイント
- 「じゃない!」は、タイトル通り、「えー、○○じゃないの??」というびっくりが詰まった作品です。
- 読み聞かせをするときには、カバーを取ってから読むのをおすすめします。なぜなら、カバーは、バナナの房の一部がキュウリになっていますが、カバーを外すと、バナナのイラストだけなんです。びっくり! が倍増しますよ.
(にこっと絵本 森實摩利子)